スターバックス成功物語
- 作者: ハワードシュルツ,ドリー・ジョーンズヤング,Howard Schultz,Dori Jones Yang,小幡照雄,大川修二
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 1998/04/23
- メディア: 単行本
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今から十数年前、通っていた高校の近くにあった商店街の再開発が始まり、それまで冴えない駅だったのが、再開発によって一気にお洒落な街に変化を遂げたことが記憶の片隅にある。再開発で駅付近にオシャレなスーパーやオシャレなレストランが続々とでき、なかでも当時、一番騒がれていたのはスターバックス、通称スタバの出店だった。
流行に敏感な同級生は毎日スタバに通ってるんじゃないかと思うぐらいに通っていたが、あの頃、世間の流行やトレンドには全く興味がない自分にとってのスタバは洒落たカフェという印象しかない。もちろん行ったこともない。
ちなみに、これまで人生の中でスタバは片手で数えられる程度にしか行ったことがない!コーヒーを飲むのであれば、ドトールかエクセルシオール。スタバは選択肢にはない。なぜならば、いつどこのスタバに行っても混んでいるから。そして、タバコが吸えないから。(今こそタバコを吸わないが、コーヒーとタバコって最高の組み合わせだと思っていた)
スタバとは全くといっていいほどの無縁だったけれども、「スターバックス成功物語」を読んで、ちょっとは行ってみたくなった。以下、本を読んでの感想とか諸々。
ハワード・シュルツさんはスタバの創業者と思っていたけど、違ってた。
初期のスタバに魅力を感じ、自ら創業者に入社を申し出たエピソードにはビックリした。当初のスタバはコーヒー豆を売っていただけで、今日のスタバとは全く異なるものであることも初めて知った。
ハワード・シュルツさんがイタリア旅行をしたときに、イタリアのエスプレッソ文化に惹かれ、スタバでそれを展開しようとしたが、創業者たちに受け入れられず、自ら独立するも結果的にスタバを買収することとなる。
本のタイトル通り、シュルツさんがスタバを買収してから、どのようにしてスタバを世界的コーヒーチェーンに拡大していたのかを書いている。コーヒーという中核商品を重視していたのはもちろん、従業員(スタバではパートナーよ呼ぶ)との関係構築、さらにはスタバが提供できる価値をものすごく大切にしたのがわかる。スタバが大きくになっても、自己改革を進めたところがまたスタバの成功の一因なのだと思いました。直営のみならず、フランチャイズの導入だったり、他業種との提携だったり、コーヒーにこだわらず、新商品の開発だったり。
個人的にもっとも印象に残っているのは企業の社会的責任の部分でスタバはコーヒー農家を虐げていると訴えるどこかしらの団体がスタバ不買運動を起こしたエピソードかな。スタバの不買運動を起こしたところで、最終的には農家が影響を蒙るのにとシュルツさんが正論を述べる部分が一番好き。
この本は成功物語なので、スタバが世界的企業になったところで終わるのだけれども、この後、スターバックス再生物語という本が出ているので、スタバは一度失墜するのかな?そっちも併せて読んでみようと思います。
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