落ち度はあるのか?

とあるサイトで、こんな投稿があった。

 

投稿者は誕生日に飛行機に乗った。いわゆるバースデーフライトってやつらしい。選んだ航空会社はANAのファーストクラス。

 

投稿者はANAのファーストクラスのサービスに期待したが、特段、何もなかった。

 

飛行機を降りる際に誕生日だった旨を告げると、Happy Birthdayと書かれたプレートとシャンパン(KRUG)が来たが、投稿者はサプライズをして欲しかったようで、ANAのサービスに不満だったとのこと。

 

 

ANAのサービスが良くないのか?

それとも、

投稿者のサービス要求が過剰なのか?

 

個人的には、ファーストクラスに乗ったこともないので、受ける側としての期待すべきサービスレベルがどんなものなのかがわからない。そして、航空会社側で働いたこともないので、提供するサービスレベルもわからない。

 

仮に、CAが飛行機に乗る人たちの個人データ(生年月日)を把握しているとして、誕生日に飛行機に乗った人の誕生日を何かしらの形で祝うべきものだったのか?

 

自分が誕生日であることを意識していないとして(誕生日だからといって何かしらのことを期待していないとして)、

 

CAに誕生日おめでとうございます!と言われ、バースデープレートやシャンパンを持って来られたら。。

 

うれしい人が圧倒的に多いと思うけど、そうではない人がいるのかもしれない。

(個人情報に厳しいこの時代なので、なんで誕生日知ってるんだよっていちゃもんつけてる人もいるかもしれない)と思うと、迂闊には祝うこともできない。

 

ファーストクラスとて、誕生日を何らかしらの形で祝うのは業務としてはマストではないはずなので、上記投稿者の求めるサービスレベルはやっぱり過剰なのかもしれない。

 

とて、これに関し、とあるファンドマネジャーがこんなコメントをしていた。

 

マジレスするような内容ではないけど、ファーストクラスに乗るというステイタスで得られるようなサービスは本当の意味の最上のサービスではないんだよね。

わたし、ある人に言われてはっとしたんだけど、ブラックカードとかで示すようなステイタスってたいしたことはない。本当のステイタスのある人は、カードじゃなくて顔パスだって。それも有名とかそういうのではなくて、お店などとの歴史や関係性で決まると。

身のこなしとか雰囲気とか表情でお店の人はお客さんを確実に値踏みしているし、その判断は相当に正しい。ブラックカードを出して威張っているような人はたいしたことはなくて、むしろお店の人に笑顔でありがとうと言えるような人をお店の人はVIP扱いすべき人だと思う。食事でおいしいと思ったら、おいしいと笑顔で言える人に対して、お店の人はよりがんばろうと思う。

よく磨いている靴だとか、きちんとした服装だとか、細やかな配慮ができる身のこなしとかが本当のステイタスで(それはカジュアルな服であっても、雰囲気というのでわかる)、それはファーストクラスにいるとかそういうんではない。もちろん誕生日でどうのこうのというのはつまらない話だけれども、ファーストクラスなのにサービスしてくれないと思ってゆがんだ顔をしていて、不機嫌な雰囲気だったら、ファーストクラスにいてもそれなりのサービスになってしまう。本当にANAのサービスがいけてなかったのかもしれないけど、いけてなかったのはその人自身かもしれない。

じゃあ、わたしができているかというと、ぜんぜんできていない。ただ思っているのは、レストランもホテルもお客さんとお店の人とで作り上げていくことだと思う。それはできているかいないかとは別に、すごく意識をしている。

 超一流ホテルである有名経営者が、びしゃびしゃになっているトイレの洗面台をふいているところを見た若手経営者が、こんな一流ホテルであなたがそんなことをしなくてもと話しかけた。するとその有名経営者は、君はなにか勘違いをしているね、超一流ホテルはお客さんが一流だということで、それは洗面台が汚れていたらふける人なんじゃないの、といって驚いたというエピソードを思い出した。

わたしはぜんぜんその域じゃないけど。

 

なるほど。。